未経験で30代からWebデザイナー・Webディレクターに転職したいけれど不安な方へ。30代・未経験で転職しWeb業界歴20年となった管理人からのアドバイス。体験者だから語れる転職サイトには載らないWeb業界の裏事情も暴露します。
Web業界のみならず転職を考える時に
「年齢」・「経験」
気になりますね。
でも、大丈夫!Web業界は未経験でも30代でも転職できます!
この記事を書いている管理人は30代、未経験でWeb業界への転職組です。そして、業界内の友人も多くは同じ転職組です。
ゆえに、「30代未経験でもWebディレクター・Webデザイナーになれる」のは体験済みの事実です!
この記事ではこんな不安にお答えします。
Webディレクターになりたいけど将来性が心配・・。
実はブラックな環境と聞いたけど本当のところはどう?
Web業界の転職に有利な資格は?
Web業界の現状を赤裸々にお伝えします。
Web業界はどんな業界?
Web業界は25年前位からできた比較的新しい業界です。大きく言えばIT業界の一部なのですが、分けて使われることが多いですね。
Web業界は大きくわけると2つあります。
・Webサービス会社
雑に分けると、Web制作会社は他社から依頼を受けてWebサイトや動画、コンテンツなどを制作する会社です。
Webサービス会社はWebを使ってサービスを提供する会社です、例えば、楽天などのEコマースやYAHOOのような情報を提供をするポータルサイトやGoogleなどです。最近はサービス会社が増えていますね。
この区分けによって仕事の内容も変わってきます。次にWeb業界での仕事内容を見ていきましょう。
Web業界の仕事はどんなことをするの?
・Web業界では職種によって仕事が違います。職種の呼び方は会社によって違う場合もあります。
Webプロデューサー
Webサイトの企画~制作・運用までを統括するプロジェクトリーダー。プロジェクトの予算管理や企画・制作プランの策定なども行います。比較的しっかりしたWeb会社はこの職種の人がいます。小さい会社だとディレクターと兼任しているところもあります。
Webディレクター
制作現場の責任者。基本は社内外の調整役です。デザイナー、コーダーやプログラマーの進捗(しんちょく)状況を確認して、プロジェクト進行管理を行います。
クライアント(顧客)と打ち合わせは営業が行うと会社もありますが、ディレクターが行うことも多いです。アートディレクターなどディレクター業が細分化されている会社もあり。小さな会社だとWebディレクターの守備範囲は広いです。サーバー提案・ドメイン取得からデザイン修正のお手伝いまで(泣
Webプランナー・マーケター
クライアントの商品やサービスのマーケット動向や競合他社の状況、消費者動向などをリサーチ。マーケティング活動全体に関する情報を収集・分析し、ターゲットユーザーを動かすWebコンテンツの戦略立案を行います。大手にはこの職種の方はいますが、小さな会社はディレクターが兼任することが多いです。
Webデザイナー
クライアントの目的達成のために最適なWebサイトをデザインします。基本的な制作の進め方は、ワイヤーフレームというWebサイトの設計図をに基づいてサイトデザインを行ったり、地図やイラストを書いたりバナーやアイコンなども作成します。
制作会社のWebデザイナーは納期に合わせたスケジュールで仕事をするので、納期前や突発的な仕事が入るとかなりハードワークになります。webデザイナーは年をとるとWebディレクターへ移る流れが多かったのですが、今は50歳を過ぎた現役デザイナーさんもいっぱいいます。
コーダー/マークアップエンジニア
HTML・CSSを使って、Webサイトをインターネットで見られる言語に置き換えるのがコーディングのお仕事。 見やすさはもちろん、更新のしやすさ、ユーザーアクセサビリティ、SEO対策などを考慮して作業をすすめていきます。中小企業の場合、デザイナーがコーダーを兼ねることが多いです。
システムエンジニア/Webプログラマー
PHP、Perlなどのプログラム言語と、MySQLなどのデータベースを使ってシステム構築を行います。本番サーバ構築などのインフラ整備なども行います。この職種の方がいない制作会社も多く、デザイナーが兼任したり、Web専門のシステム会社などに依頼することも多いです。
Webライターや映像エディター、コンサルやWeb広告営業など他にもいろいろありますが主な職種はこんな感じです。
正直、こんなに職種が分かれているのは大手だけなんですけどねw
Web業界の給料など待遇は?
給料は職種で大きく違います。また、企業の大小や地域でも差があります。Web業界の給料水準で一番高いのはやっぱり東京です。
【推定平均年収】
・Webデザイナー 約200万〜400万円
・Webディレクター 約250万~500万円
・Webコーダー 約200万〜400万円
・システムエンジニア 約250万〜400万円
【ボーナス】
年2回支給もあれば支給なしのところもあります。業績によっては支給される会社もあります。昇給は年1~2回のところもあります。これも企業によってまちまちですね。
【昇給】
これも会社によって異なります。年1回が基本ですがないとこもありますので、条件面はしっかり確認をしましょう。
年収データは転職サイトdoda(デューダ)より引用しています
1千万円超えもらっているWebディレクターもいるのですねー。
私がいた会社は1社はボーナスなしで、もう1社は年俸制でした。
残業やお休みは?
企業規模で環境はだいぶ違います。大手は完全週休2日で休みが取れるようです。残業は必ずありますが、決められた範囲の中で納まるくらいのようです。
Web制作会社は納期商売なので、残業は会社で決められた範囲はあると思っていてください。とくに小さな制作会社の場合は正直、残業はめちゃ多いです。
会社で決められた範囲の目安は給料に含まれる固定残業代の時間を目安にしてください。下記の場合は平均40時間は残業があると思ってください。
休日でも、夜中でも会社にいて「この人は会社に住んでいるの?」と思う主みたいな人もこの業界にはいます。ブラックな環境の企業もいっぱいありますよ。
会社の経営者の考え方が社員の待遇や仕事の進め方に色濃く反映します。ここは見極めポイントです。
社内の雰囲気はどうなの?
Web業界は他業界とちがって社内の雰囲気は独特です。洋服は自由でTシャツやジーパンなどカジュアルな服で仕事をしている人がいっぱいいます。また、社員の関係性はフラットなところが多いです。
企業は転職組に即戦力を求めているので、転職後のOJTなども大手を除いては期待しない方がいいです。人を育てる余裕は正直あまりないのです。わからないことは教えてくれるところは多いですが、教え方のうまい・下手があります。企業に入ってからもさらに勉強したい方は、入りたい会社の教育体制など福利厚生を確認しておきましょう。
Web業界の今後の展望
とにかく変化の激しい業界です。マウスイヤーと言われて久しいですが、ほんとに早いです。人工知能(AI)時代の幕あけで、さらにWeb業界が変わっていきます。すでにAIがデザインする会社もあったり、コーディングやデザインはAIにお任せの時代はそこまできているかもしれないですね。
現在でもホームページ制作会社はすでに2極化が進んでいて、下の環境は年々きびしくなってきています。ホームページ制作単価は年々低くなってきています。デザイン性が高い、マーケティング力が高く戦略的なwebサイト構築が得意など差別化できる企業しか生き残れない時代になるのはもはや時間の問題です。
Webサービス会社は新たな技術が出てくることで、新たなサービスができて仕事が生まれます。自社Web内製化の増加やマーケディング人材不足の状況は続いているので、こちらの求人はまだまだ多くなるのかもしれないですね。ただ、新たなものが作られる反面、古くなったサービスや会社は淘汰されていきます。
Web業界のここだけの裏側
Web業界は新しい業界ですのでいろいろなところがまだ足りない業界です。Google社などWeb業界の大企業の職場風景はコーヒー飲み放題・ごはん食べ放題、待遇も環境もとてもよいからあこがれる方も多いと思います。
が
そんな会社はひ・と・に・ぎ・り。
とくにWeb制作会社に転職希望方は会社選びを慎重にしましょう!
こんな会社には要注意!
・納期がせまると土日祝関係なく仕事。
・福利厚生っておいしいの?ぐらいなにもない待遇
・退職金ももちろんなし
こんなブラック企業がうようよしているのもWeb業界。転職の際は経営者の考え方や募集要項など会社情報はしっかり見極めて環境のよい会社へ転職しましょう!
こんな怖い裏側を見せられて、やっぱりやめようかな・・と不安になった方、すいません・・。
どの業界にも裏側ありますから、そこはとりあえずおいといて!Web業界はおもしろいですよ。(これは本当
先ほど
「30代未経験でもWebディレクター・Webデザイナーに就職できる」と書きました。
が
「未経験」≠「知識がなくてよい」ではないので、ここらへんゆるくアドバイスしていきますね。
30代未経験でWeb業界に転職するには?
Web業界が転職者に求めているもの。
それは「即使えること」。基本はこれです。未経験OKもありますが、よりよい条件の会社に転職するにはやはりスキルは絶対条件です。
求められるスキル
Webデザイナー
Webデザイナーになるうえで、身につけておく必要があるのはこんな感じです。
- Illustrator (イラストレーター)
- Photoshop (フォトショップ)
- HTML (エイチティーエムエル)
- CSS (カスケーディング・スタイル・シート)
- JavaScript (ジャバスクリプト)
※2023年になってFigmaやStudioなどのノーコードツールが使える方の募集が増えてきました。
Webディレクター
WebディレクターはWeb制作の技術を知った上に求められるスキルがかなり多いですが、他業界でもがっちりキャリアを積んできた方の経験は生かせます。
- <必要なスキル>
- コミュニケーション能力
- マネージメントスキル
- ヒアリングスキル
- 提案スキル
- 最新の技術やトレンドに敏感
- トラブル対応スキル
- <必要な知識>
- HTML (エイチティーエムエル)
- CSS (カスケーディング・スタイル・シート)
- プログラミング言語の知識
- ソフトウエア操作の知識
Illustrator、Photoshop、Dreamweaverなど業務で使われるソフトウェアは操作が出来れば尚よい。操作方法やデザインに関する話がわかるレベルで大丈夫です。
Web業にかかわる資格は取ったほうがいい?
Web関連の主な資格です。すごい増えました。未経験者の場合、希望職種に関連する資格を持っていると有利なことはありますがマストではないです。資格持ちでも、現場で使えない人が多いから業界内ではあまり信用してないですw
履歴書の最初段階で有利!という意味なら資格は持っていてもいいですが、それより作品を見せた方が訴求力は抜群です。
・Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Webディレクターを目指す方はもっていた方がいいです。
・アドビ認定アソシエイト(ACA)
・Webクリエイター能力認定試験
・ウェブデザイン技能検定(Webデザインで唯一の国家資格)
・Google 広告認定資格
・Web検定
・ネットマーケティング検定
・ITパスポート
・Webデザイナー検定
・Illustratorクリエイター能力認定試験
・Photoshopクリエイター能力認定試験
・Webデザイナー検定
・CGクリエイター検定
・CGエンジニア検定
・マルチメディア検定
転職応募の際に絶対に必要なスキルアピール
Webデザイナー
ポートフォリオを作成し、自分のスキルを超絶大にアピールしましょう。ポートフォリオとは、自分の作品集です。作るものがないという方は、自分が作ってみたいサイトを仮想でいいので作成してみましょう。
作る際には「誰に対して」「どんな目的のために」を決めて作るといいです。
その目的を果たすためのデザインをどう考えて作ったのかをポートフォリオには書きましょう。
これが実は大事です。コードの中身は見られますが、それはひどくなければ大丈夫。センスが感じられるものであればきっと刺さりますよ。
引用:「Webポートフォリオ・デザインブック SNS時代のクリエイティブの見せ方・伝え方」より
Webディレクター
同じくポートフォリオを作成するといいと思いますが、未経験だと作成がむずかしいです。例えば、独学で制作されたサンプルページやスクールなどの課題で制作されたページで作るのが1つの方法ですね。
他には、稼働しているWebサイト(自分のブログページなど)でイベントをして、集客の推移などデータで成果が分かるような実績をポートフォリオにするのも1つですね。スキルのアピールができるものを持っていた方が有利です!
では、どこでWebのスキルを磨くか?
Web知識はなくてもOKという会社もありますが・・そこはねー・・大人の色々がありますから、やっぱり、全くないでは、きびしいです。ではどこで勉強するか?
3つの方法があります。
独学する
会社に行きながら転職に備えるには独学で始めるのがよいですね。独学でおすすめの方法はオンラインで勉強できるところがおすすめです。
・ドットインストール
HTML・CSS・プログラムなどが無料で学べます。かなり充実していますからこれをしっかりやれば基本はOK
・Udemy
100,000以上のオンラインビデオコースから選べます! 世界最大のコースラインナップ。
・0円スクール
まずはコーダーからweb業界に入る手もありです。ここは驚きの0円だと!!プログラムできるデザイナーは独立するのにめちゃ有利です。ただし、こちらに入学するには条件があります。18歳以上35歳以下の方、続きは0円スクールサイトで確認してみて!
好きな時間に自分のペースで勉強できるから、こつこつできるタイプの方にはおすすめ!
費用もかなりおやすくできるから安心ですね。
学校に通う
学校には現在3種類のコースがあります。失業中の方は無料で受けられる講座などもあります。職業訓練系は試験や給付条件など制限もあるので、行きたいコースがあれば確認してみましょう。
〇職業訓練学校
国が転職を支援しているサービスです。無料と有料がありますが、通常よりもかなり安い価格で勉強ができます。普通課程(有料の科目)
Web設計科
通学1年 一般向け 普通(年額118,800円) 入校日4月
※「一般向け」とは、求職者及び転職を希望する方のためのコースです。
〇ハロートレーニング(求職者支援訓練)
ハロートレニングは希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度です。なので、授業料は無料です。
職業訓練校生にもなりました。面接試験があるんですよ
<東京都での一例>
〇専門学校
オンライン・リアルスクールなどいっぱいあります。就職率や就職先は確認して決めましょう。専門学校には教育訓練給付金対象講座がありますよ。
ちなみに私はデジタルハリウッド生でした。
TECH:EXPERT デザインクラス
1日10時間×週6日×10週間の600時間 (費用:498,000円(税抜))
リンク先はアフィリエイトサイトを利用しています)
・オンライン専門ですがWebエンジニアを目指す方に評価の高いのが「デイトラ」Web制作コース
ここは私が仕事を依頼している制作系エンジニアが卒業して、価格は高いがレベルは業界でもかなり高いと太鼓判を押したスクールところです。
Web専門スクールのインターネット・アカデミー
期間:10~12ヶ月 総時間239時間 (費用:¥841,885(税抜))
リンク先はアフィリエイトサイトを利用しています
学校の先生や同じ夢を持った生徒と知り合える事が最大のメリットです。学校を卒業した後でも先生や仲間と連絡をとり、わからないことがあれば質問したりできるし、いろいろな業界情報も入ってきます。
あと、主婦は学校に行った方が何かと便利です。家で独学していると暇だと思われて邪魔が入るのです。
Web系の転職に強い転職サイト
2020年9月失業者が増えてIT業界にかなり押し寄せているようで、就職はきびしくなりそうです。
転職成功実績No.1 最大級の転職サイトなので案件が豊富です。ビジネスSNS転職サービスwantedly
選考前に企業の担当者に気軽に話を聞きに行けるので便利な反面、大企業などの利用は少ないので併用して使うのがおすすめ
まとめ
管理人の前職のWeb制作会社は価格の安さと小回りの良さだけが売りの小さな会社でした。30代の頃は残業80時間は超えていましたね・・。いつしか、仕事で疲弊して制作が楽しくなくなっていました。
おもしろい業界ですが、入る会社次第で天国と地獄を味わいます。いきなりフリーになる方も多いですが、継続的に仕事をとるのは相当きびしいので覚悟を持って臨んでください。
採用ですが、前職で転職希望者の採用に関わりました(小さいとなんでもやることになります)
デザイナー希望の未経験の方を採用した経験もあります。きらっと光るものを持っている人、努力を惜しまない人、向上心のある人、好奇心旺盛な人はWeb業界に向いていますし、そういう方は採用されます!ぜひ、あきらめずに努力を続けて希望の職種についてください。Web系はノウハウさえ覚えれば転妻になっても、フリーで仕事もできるし応用がききますよ!
未経験で初めて転職されるwebディレクターやデザイナーさん、なるべく大きな会社を選んでください。大きくなくても教育体制がしっかりしているところを選びましょう。最初が悪いと私のように苦労しますので・・。
どこかでお会いできる日を楽しみにお互いにがんばりましょう!
コメント